【8か月集中】マラソン3時間38分から2時間45分を達成した練習方法
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この記事では、フルマラソンで2時間50分切りを目指す、という方に向けて、実際に僕が3時間38分から2時間45分に記録アップしたシーズンについてまとめてみました。

ポレさん
マラソンで2時間50分切りを目指したいけど、どんな練習をすれば良いの?練習は継続できていて、日々走力も上がっているけど、このままのペースで目標に届くのかな?
このような疑問や不安の解決の一助になればと思い、シーズン中の各時期の強化テーマや、実際に行っていた練習内容、要所要所で現状確認として出場していたレースの結果を公開します。

Koki
僕が実際に、3時間38分44秒から2時間45分59秒に記録アップした取り組みを紹介します!
サブ2時間50分にとどまらず、マラソンで記録更新を目指すランナーの方の参考になれば幸いです。

Koki
僕自身のための備忘録も兼ねて書いていると、12000文字の長文となってしまいました。以下、目次を配置しておりますので、不要な個所は読み飛ばしてくださいませ。
では、いきましょう!!
目次
きっかけ
とくしまマラソン2019で大撃沈
2018年後半から2019年初め、走ることへの熱意が低下していました。
結婚による練習環境の変化や、仕事の忙しさなどにより、ランニングへのモチベーションが今ひとつ上がらず、練習もあまり行っていませんでした。
そのような中で、2019年3月17日に行われたとくしまマラソン2019に出場。
ポイント練習も距離走もほとんどできていない中、「キロ5で走って3時間30分切りを目指せたら……」なんて思っていたところ、案の定マラソンの洗礼コース。
設定通り1km5分のペースで走っていたものの、練習不足により25km過ぎで既に余裕がなくなってくる。さらに、30km以降は突然の豪雨&強風による極寒のコンディションに。
それまでに経験したことのない厳しいコンディションと、練習不足によるスタミナ切れのダブルパンチを食らい、35km以降は走っているのか歩いているのかわからないようなヘロヘロに。
何とかゴールまでたどり着いたものの、結果は3時間38分44秒という大撃沈でした。

悔しさのあまりリベンジを決意、サブスリーを目指す
ゴール直後は無力感で落ち込んだものの、良い結果で盛り上がっている周囲のランナーを見ていると悔しさがこみ上げ、新年度ではマラソンで結果を残す、と決意。
わかりやすい目標として、サブスリー(マラソン3時間切り)を目指すことにしました。
年度の途中で目標をサブスリーからサブ2時間50分に変更するのですが、その経緯はまた後ほど。
まずは年間計画を検討
実はそれまでに何度か「マラソンでサブスリー」を目標に掲げていた時期があったにも関わらず、達成することができていませんでした。
その原因を考えたところ、具体的な練習計画がないままに何となく練習をしていたから、という結論に至りました。思い返せば、まぁサブスリー達成できなくて当然ですね。

そこで、今度こそ達成するために、まずは年間のトレーニング計画をしっかりと検討しました。
ターゲットレースの選定
まずは年間計画の要である、どのレースで結果を出すのか、ターゲットレースの選定を行いました。
ランネットで日本全国のフルマラソン大会スケジュールについて調べ、開催日、開催場所、コース条件など、記録を目指すのに理想的なレースを絞り込んでいきました。
最終的に、2019年12月22日に兵庫県加古川市で行われる、加古川マラソン2019をターゲットレースに決定。
大会までの残り期間をふまえて練習計画を作成しました。
一年間を4ステージに区分
大会までの期間は8か月。
それを以下のように区切り、各期間に目的や強化テーマを設定しました。
僕の場合は、以下の通り。
No. | 名称 | 期間 | テーマ |
---|---|---|---|
ステージⅠ | スピード向上期 | 4~6月 | スピード能力を磨き、5kmのタイムを向上させる。 |
ステージⅡ | 走り込み期 | 7~8月 | 暑さの中で走り込み、脚力アップ。 |
ステージⅢ | 距離適応期 | 9~11月 | ステージⅠとⅡの下積みを、マラソン距離に対応できるよう昇華させる。 |
ステージⅣ | 調整期 | 12月 | 月末のターゲットレースに向けて、コンディションを整える。 |
スピード向上期
トレーニング開始の最初の時期、春から初夏には、スピード能力を底上げすることにしました。
ポイント練習は主に週2回程度、競技場の400mトラックで行い、メニューはインターバルやレペティショントレーニングを中心に。
また定期的にトラック5000mレースに挑戦し、現状確認とレースの緊張感を楽しむことにしました。

Koki
練習ばかりだとマンネリ化するので、適度にレースを入れることで刺激とメリハリを!実際に大会に出ることで、良かった点や修正する課題など、重要なポイントに気付くことができます。
走り込み期
夏真っ盛りの時期には、じっくりと長い距離を走りこむことに。
具体的には、月あたり500km、7月8月の2か月間で1000kmを走破することを目標にしました。
自分は大学二年次にも夏1000kmチャレンジを達成したことがあり、その際にはメイン種目であったトラック5000mのタイムが大きく向上しました。
暑い中での距離走はハードですが、毛細血管の拡充など、走力アップに直結する効果があります。また、上記のように成功経験もあったので、社会人となって初めて、夏1000kmに挑戦することにしました。

ポレさん
日中、炎天下のロングランは超ハード!熱中症に注意!!
距離適応期
秋は、それまで鍛えてきたスピードと脚力を、マラソン仕様の走力に昇華させる時期。
30kmペース走や30kmビルドアップ走を行い、マラソンの距離をレースペースで走り切れる実践的な能力を鍛えていくことに。

Koki
前の2つの時期は、このステージのための準備段階。
調整期
レースまでの最後の一か月は、レース本番を万全の状態で迎えるための調整期。
短い距離のポイント練習で走力をキープしつつ、走行距離を減らして疲労を抜いていきます。生活リズムや体調管理も万全に。

ポレさん
万全の状態でレース当日を迎えられるよう、最後の総仕上げ!!
参考にした書籍
練習計画の検討にあたり、マラソンやトレーニング理論について記された書籍を読み漁り、内容を参考にしました。
特におすすめ書籍は、以下の二冊。これらを読まなければ、サブ2時間50分は達成できていなかったといっても過言ではありません。全マラソンランナー必携です。

ダニエルズのランニング・フォーミュラ
「世界一の中長距離選手の指導者」と評されることもある、ジャック・ダニエルズ氏のノウハウが詰め込まれた一冊。トラック800mからマラソンまで、中長距離選手の成長に必要な知識や、各種目ごとのトレーニング方法、練習メニュー例が詳細に記されています。
VDOT表と呼ばれる、競技種目間における記録の換算目安および、ランナーの走力レベルの指標がまとめられた資料、そしてそのVDOT表から最適なポイント練習ペースを知ることができる一覧は、適切なトレーニング強度を設定できる、練習におけるタイムトライアルなどの結果から、レースタイムを予想できるなど、競技志向のランナーにとって必須レベルの情報です。
30キロ過ぎで一番速く走るマラソン サブ4・サブ3を達成する練習法
高橋尚子選手をオリンピック金メダルに導いたことで有名な、小出義雄監督の著書。
多くの選手がマラソンレースの後半、特に30km以降で失速してしまうところ、あえてその35km地点のペースが最も早くなるようにレース全体を組み立てれば、マラソンの記録向上につながる、というコンセプトで書かれています。
この後半型のレースプランは、ネガティブスプリットと呼ばれ、世界記録が出るようなトップ選手のレースでは実は一般的だったりします。ただしこれは、多くの大会では30km前後までは先頭集団にはペースメーカーがいて、ペースメーカーが外れてから駆け引きで一気にレースが動くから、という側面もあります。
現実問題として、一般のランナーがこの書籍で推奨されている通りのネガティブスプリットでマラソンをまとめるのは、難しいでしょう。僕もできる自信はありません。でも、「後半に向けてエネルギーを残しながら走る」というレースの組み立て方は非常に合理的で、参考になる内容が多々記されています。
後ほど紹介する、僕がサブ2時間50分を達成できた最大の要因である練習メニュー、30kmビルドアップ走は、この本からアイデアをいただいて取り入れたもの。マラソンに挑戦しようとする方は、是非ともこの本を読んでみることをおすすめします。
ステージⅠ:スピード向上期
まずは、4月から6月、スピード向上期について振り返ります。
練習内容
僕は、もともと短い距離のスピード能力に自信がありませんでした。陸上競技部に所属して5000mをメイン種目(自己ベスト16分36秒25)として取り組んでいた大学時代でさえ、1000mで3分を切れたのはたったの一回だけ。
42.195kmを走るマラソンにおいて、全速力で走る瞬間は無いため、スピード強化はあまり重要ではないのでは、と思われるかもしれませんが、実は違います。
なぜなら、スピードの最大値が高ければ高いほど、マラソンのレースペースに対する余力度が大きくなるから。
例えば、1kmを3分40秒でしか走れない選手と、3分20秒で走れる選手がいたとします。どちらがマラソンのレースペースである3分55秒/kmを楽に走れるか、といえば、当然後者ですよね。前者の選手は全力疾走状態からキロ15秒しか変わらないのですからなかなかしんどい。対して後者の選手は、キロ30秒以上遅いわけですから、きっと余裕でしょう。
これは極端な例ですが、まずは自分の最大スピードを高めておくことが、今後のマラソントレーニングの基盤になると考えました。
そこで、この時期には以下のようなポイント練習を週に2回程度、陸上競技場に足を運んで行いました。ポイント練習以外の日は10km程度のジョギング、週に1日はランオフ、といったトレーニングサイクルでした。

400m×10(r:200m)
400mトラック一周をハイペースで走り、半周200mをジョギングでつないで1セット。これを10セット繰り返します。
400mを88秒または86秒、繋ぎの200mを60秒の設定で行っていました。
ヤッソ800
ヤッソ800とは、800m×10本のインターバル走。間は400mのジョギングで繋ぐメニュー。800m疾走→400mジョギング、で1セットとなり、これを10回繰り返します。
このとき、疾走区間(800m)と繋ぎ区間(400m)を同じタイムで走ることがポイント。設定は2分50秒としていました。
1000m×5(r:200m)
スピード強化では定番の、1000mインターバル。1000mを疾走後、200mをジョギングでつないで1セット。
設定は、1000mを3分45秒または3分40秒、繋ぎの200mは60秒。
走力レベル
4月 ハーフマラソン 1時間27分59秒
4月中旬に、走力確認と大会を楽しむ目的で、愛媛県で行われたまつの桃源郷マラソンに出場。
練習を始めたばかりの時期なので、90分を切ることを目指して臨み、目標達成!開幕レースとして楽しめた大会でした。
大会名 | まつの桃源郷マラソン |
---|---|
開催日 | 2019年4月14日 |
種目 | ハーフマラソン |
結果 | 1時間27分59秒 |
4月 トラック5000m 18分25秒84
年度初めてのトラックレース。設定タイムは18分30秒だったので、無事クリア。
このレース結果をふまえて、ステージⅠのスピード向上期では、5000mで17分台の走力を目指すことにしました。
大会名 | 丸亀カーニバル |
---|---|
開催日 | 2019年4月21日 |
種目 | トラック5000m |
結果 | 18分25秒84 |
ステージⅡ:走り込み期
続いて、7月と8月、真夏の走り込み期について。
この時期は、一か月あたりの走行距離を500kmに設定しました。
二か月間で1000km走行を目指し、休日は日中に、平日は早朝や仕事後に、ひたすらに走り込んだ二か月間でした。
練習内容
この時期のテーマは、とにかく走行距離を積んで、脚力を鍛えること。
ポイント練習はステージⅠと同様、陸上競技場のトラックで週2回程度行いつつ、それ以外の日はジョギングで徹底して走り込んでいました。
30km jog
距離を積むのが目的のため、設定ペースは無し。暑い中なので、1km5分30秒~6分30秒程度かかっていました。
走る時間帯によっては、5kmおきに500mlペットボトルのドリンクを購入して水分補給したり、ペットボトルをポーチに入れて走ったり。とにかく熱中症に気を配っていました。
不整地でのジョギング
走行距離が長くなることで、どうしても脚に疲労が溜まってきます。故障のリスクを下げるために、土や芝生の上を走る機会を増やしました。
最寄りの公園に芝生広場や未舗装のジョギングコースがあったので、よくそこに通っていました。
走力レベル
7月 トラック5000m 17分55秒12
7月中旬に、トラック5000m記録会に出場。ステージⅠの成果確認として、17分台を目指して臨みました。
大会名 | 香川陸協記録会 |
---|---|
開催日 | 2019年7月15日 |
種目 | トラック5000m |
結果 | 17分55秒12 |
暑さの中のレースでしたが、目標通り18分を切って走れました。ステージⅠの成果が出ていることを実感でき、夏の走り込みに向けてのモチベーションが上がったことを覚えています。
8月 5000m T.T. 17分51秒
夏の間は、上記以降は公式レースへの出場はありませんでしたが、8月の最終日にトラック競技場で5000mのタイムトライアルを実施。
結果は、17分51秒でシーズンベストを更新。
大会名 | トラック競技場でのタイムトライアル |
---|---|
開催日 | 2019年8月31日 |
種目 | トラック5000m |
結果 | 17分51秒 |
二か月間の走り込みが、走力として表れてきている手応えを感じることができました。
二か月で1000kmを走行
7月は501.86km、8月は501.3kmを走りました。
目標通り、夏二か月で1000kmを走破!!
暑い中で毎日毎日走り続けるのは大変でしたが、やりきったことが大きな自信になりました。
ステージⅢ:距離適応期
9月から11月までのこの期間は、マラソンのレースペースで、長い距離を走れる能力を磨くことがテーマ。
それぞれ鍛えてきたスピード能力と長い距離を走れる脚力を融合させて、マラソンに繋がる実践的な走力に繋げることを目指しました。
週末には30kmペース走か30kmビルドアップ走のどちらかを行い、それを練習サイクルのメインとしていました。
それ以外の日は週に一回トラックでのポイント練習、それ以外はジョギング。また、30km走は身体への負荷が大きいため、翌日はランオフ日として故障予防も徹底。

Koki
この時期の練習があったからこそ、マラソン本番で終盤までペースダウンすることなく走りきることができ、大幅な自己ベストに繋がったのだと思っています。
練習内容
ロング走は、主に舗装路で実施。自宅近くの運動公園の周回コースや、河川敷の直線歩道の往復コースなどで行っていました。
30kmペース走
設定は4分15秒/kmで実施。30kmを一定のペースで、"余裕をもって"走りきることを意識。
なぜ余裕をもって、かというと、マラソンの正念場は30km以降のため、30kmまでは可能な限り体力を消耗せずに到達する必要があるから。マラソン前半を乗り切る、省エネ走行を鍛えるトレーニングです。
30kmビルドアップ走
前述の書籍『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン サブ4・サブ3を達成する練習法 | 小出義雄(著)』を参考に取り入れた、マラソンで結果を出せた最大の要因だったと感じているポイント練習。
10kmごとに、走行ペースを10秒/kmずつ上げていきます。
自分は、最初の10kmを4分25秒/km、次の10kmを4分15秒/km、最後の10kmを4分05秒/kmの設定で行っていました。
徐々にペースを上げていくことで、余裕がなくなりつつも走り続ける、レース後半の走りをシュミレート。マラソン後半の粘りを鍛えるためのトレーニングです。
目標をサブスリーからサブ2時間50分に上方修正
このステージ中に、目標をそれまでのサブスリーから、サブ2時間50分に上方修正することを決断しました。
理由は、一人きりのポイント練習で、以下の内容をクリアできたから。
35kmペース走 2時間25分39秒(4分10秒/kmペース)
走り終わった後も余裕があり、あと7kmであれば軽く走り続けられそうに感じました。この時点で、サブスリーはほぼ間違いなくいけそうだ、と確信しました。
そこで熟考の末、目指すなら達成感あふれる目標にチャレンジしたいとの気持ちから、思い切って2時間50分切りに挑むことにしました。
走力レベル
10月 ハーフマラソン 1時間20分54秒
10月、愛媛県今治市で行われた今治シティマラソンに出場。毎週の30km走のかわりに、ポイント練習も兼ねて臨みました。
大会名 | 今治シティマラソン |
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開催日 | 2019年10月6日 |
種目 | ハーフマラソン |
結果 | 1時間20分54秒 |
11月 トラック5000m 17分15秒86
ステージⅢの締めくくりとして、11月最終日にトラック5000mレースに出場。
4月から定期的に出場してきたトラック記録会も、今年度はいよいよラストレース。このときは、思い切って16分台を目指していました。
大会名 | 徳島中長距離記録会 |
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開催日 | 2019年11月30日 |
種目 | トラック5000m |
結果 | 17分15秒86 |
結果としては、16分台には届かなかったものの、シーズンベストで纏めることができました。
勝負レースである加古川マラソンまで一か月を切っていた時期、自信になったことを覚えています。
ステージⅣ:調整期
いよいよ12月、勝負レースまでの最後の一か月。この段階では、いかに強度の高いポイント練習をしようとレースタイムの大幅な向上は現実的ではありません。
迫るレース本番への緊張感から、いろいろな練習をしたくなりますが、グッとこらえて万全の状態でレースに臨むことを考えました。
週一回はトラック競技場で短めの距離のポイント練習を行い、走力を維持。それ以外の日は、徐々に走行距離や練習強度を落としていきました。
溜まった疲労を抜いてコンディションを整え、最高の状態でレースに臨めるように準備する期間です。
練習内容
10kmペース走
トラック競技場にて。設定は4分00秒/kmで行いました。
心掛けていたのは、頑張るけど無理はしないこと。疲労により調子を崩しては元も子もありません。
スーっと、リラックスした動きでスピードを維持することを意識していました。
2000m*2(r:400m)
マラソン四日前に行った、最後の調整メニュー。設定は3分40秒/km。

Koki
身体の動き、スピード感に問題がないことを最終確認し、いよいよレース本番へ!!
走力レベル
12月 ハーフマラソン 1時間17分29秒
12月初めに、最後のロング走として、ハーフマラソンのレースに出場しました。
フルマラソン2週間前に最後の高負荷練習も兼ねてハーフマラソンを走り、そこから調整モードに入っていくスケジュールは、個人的にはとても良かったです。ちょうど良い大会があれば、勝負レースの迎え方としておすすめです。
大会名 | 坊っちゃんランランラン |
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開催日 | 2019年12月7日 |
種目 | ハーフマラソン |
結果 | 1時間17分29秒 |
結果は、1時間17分29秒で自己ベストを更新。良い流れで練習ができていたので、80分は切れそうとは予想していましたが、ここまでのタイムが出せたのは想像以上でした。

ポレさん
二週間後の加古川マラソンに向けて、最高の流れだね。
勝負レース本番
2019年12月22日、8か月のトレーニングの集大成である勝負レース、加古川マラソン。
結果は、2時間45分59秒!!
目標であったサブ2時間50分を大きく上回る、100点満点の走りができました。
大会名 | 加古川マラソン |
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開催日 | 2019年12月22日 |
種目 | フルマラソン |
結果 | 2時間45分59秒 |

Koki
念願のサブスリー、サブ2時間50分を達成!最高の一日となりました。
以降、レースの振り返りです。
前日~スタートまで
今回は記録を目指すレースだったので、万全の状態で当日を迎えるため、妻とともに、前日に開催地に入る二泊三日の行程で臨みました。前日正午前に香川県を出発し、車で三時間ほどかけて兵庫県に移動。レース後も一泊し、翌日は観光を楽しみました。
宿泊先
宿泊は、兵庫県加西市の『ホテルルートイン加西 北条の宿』に二泊。
マラソン会場までは電車で一時間ほどかかり、レース当日の朝は、会場到着時間から逆算するとホテルの朝食を食べられない……と、アクセスの面ではやや不便。
しかし、宿泊者は大浴場(人工温泉)を利用でき、レース前日のコンディショニングおよびレース後の疲労回復に大変助かりました。トータルで大満足の宿泊先選択でした。
会場にて
スタート45分前に会場に到着。
加古川マラソンのフルマラソンは、陸連登録の部と一般の部に分けられており、別々のスタートとなります(陸連登録の部が、一般の部よりも10分早くスタート)。
僕が出場する陸連登録の部は選手人数が少なく、10分前でも待機列の前のほうに普通に入ることができました。
直前までストレッチ等に専念でき、ストレスのないスタートでした。
レーススタート
装備について
今回は、以下を身に着けて臨みました。
- シューズ:NIKE ヴェイパーフライ NEXT%
- ウェア:ランニングシャツ、ランニングパンツ、グローブ、サングラス
- 携帯補給食:明治 ピットイン エナジージェル × 2
スタート直後
号砲が鳴り、いよいよレーススタート。
スタート直後は周囲が込み合っていたので、流れに任せて走りました。
前半は4分00秒/kmで走っていく予定でしたが、数km走っていると、すぐ前に3分50秒~55秒/kmで走っている大きな集団が。
単独走を続けるよりも、集団にいたほうがメリットが大きいと判断し、少しペースを上げて追いつき、集団の後方でついていくことに。
この判断は正解で、想定よりも速いペースで走っているにもかかわらず、体感的には余裕がありました。
15km地点
15km地点は変わらず集団のまま通過。
予定通り、15kmで携帯していた補給食ピットイン エナジージェルを一つ飲みました。
体力はまだまだ余裕でしたが、ジェルは飲んでから吸収されてエネルギー源になるまでにタイムラグが生じるため、早め早めの摂取を心がけています。
25km~30km
中間点を過ぎると、集団の人数も少しずつ減ってきました。
僕を含めて四名となり、時々集団の先頭に出て引っ張ったしながら、ペースを維持して走っていました。

Koki
レース中盤以降、集団で走っていると生じる、「全員で頑張ろう!」的な無言の空気感、仲間意識が好きです。
少し疲れを感じてきたので、27km地点で携帯していたジェルの二つ目を使用。
30km通過
30km地点の通過は、1時間57分26秒。
このまま行ければ、サブ2時間50分は達成可能!まだまだ脚は動いている!!
ただし、マラソンの勝負所はここから。油断は禁物と、気を引き締めました。
35km~40km
30km以降は流石に徐々に疲労を感じるようになり、1kmあたり4分はかからないように、必死でペースを維持しました。
35kmを過ぎると、両脚に筋肉疲労を感じるようになり、いつ両ふくらはぎが攣るかわからない状態に。

Koki
攣ってしまったらここまでの頑張りが水の泡。でも、好記録を目指すためにはペースを緩めるわけにはいかない……
1km、また1kmと残り距離が短くなっていくのを確認しながら、このあたりは精神的にも肉体的にもきつかったですね。
ゴールへ
40km通過は、2時間37分06秒。
40kmを超えて、41kmを超えて……ついにスタート地点のゲートが見えてきました。
ここまで来れば、もう自己ベストの更新、そして念願の2時間50分切りは間違いなし!!二泊三日の行程に同行し、会場まで来てくれた妻の応援に、笑顔で応えました。
ところがその直後、勝利を確信した残り200m地点でアクシデント。脚が限界を超えてしまい、左ふくらはぎに痙攣を感じたのです。
完全に攣ったら終わりだ、と、とっさに立ち止まってリカバリー。ロスを最小限に抑え、ジョギング並みにペースを落としながらヘロヘロとゴールへ。
思い返すと、本当に落ち着いて対処できたと思います。そして、痙攣を感じるポイントが500m、1km前だったら……ゴールタイムは全く異なるものになっていたでしょう。限界まで頑張ってくれた両脚に感謝。
ゴールラインの直前でウォッチを見ると、2時間46分を切れるかどうか、本当にギリギリ。
最後の数歩はもう一度脚に力を入れて力を絞り出し、スピードを上げました。安堵と達成感に満ち溢れながら、ゴールラインを超えることができました。
正式記録
正式記録は2時間45分59秒。自己ベストを更新!!
ラップタイムは以下の通り。
距離 | スプリット | ラップ | ペース |
---|---|---|---|
START | 0:00'08" | - | - |
10km | 0:39'19" | 39'11" | 3'55"/km |
20km | 1:18'05" | 38'46" | 3'53"/km |
30km | 1:57'26" | 39'21" | 3'56"/km |
40km | 2:37'06" | 39'40" | 3'58"/km |
FINISH | 2:45'06" | 8'53" | 4'03"/km |
前半ハーフ1時間22分22秒、後半ハーフ1時間23分37秒。
最後のラップのみ脚を攣りそうになった時のリカバリーでロスがあり、4分/kmを超えてしまいましたが、それ以外は3分台/kmのペースをキープすることができました。
ネガティブスプリットはなりませんでしたが、大きな失速もなく、うまくまとめられたレース展開だったと思います。
まとめ
今回は、僕が八か月でマラソン3時間38分台から2時間45分台を達成したシーズンの実体験を紹介しました。
この結果には誇りを持っていますが、これで満足することなく、次のチャレンジは2時間40分切りだと思ってトレーニングを続けています。
この記事で紹介した年間スケジュールの組み方が、マラソンで記録向上を目指す方の一助となれば嬉しいです。